何の意味もなく、東ドイツがなくなる時の話を書いた本を読んでます。西ドイツは東を統一する際に、東のエリート(官僚とか)が職を失わないように努力をしていたそうです。

東ドイツがなくなれば、東で官僚として働いていた人たちは用済みになりますから、ほとんどの人が失職することになります。でも、エリート層が失職して資本主義社会に不満を持つようになれば、彼らは人々を集めて反乱を起こすかもしれません。やっぱり社会主義がすばらしい、ってな具合にね。

そのことを心配して、西ドイツ政府は統一が迫った段階で、東ドイツの官僚たちに向けた再就職セミナーなどを開いていたそうです。彼らに資本主義の仕組みやビジネスを教え込み、できるだけスムーズに再就職できるよう配慮したとのこと。東ドイツで官僚をやっていたということは、バリバリの社会主義思想ってな目で見られますから、一般企業への再就職は難しくなりますからね。

とにかく、西ドイツ政府は東のエリートに対して「お前らは共産主義勢力だから」といって冷たい態度は取らなかったわけです。彼らを懐柔することで、統一ドイツでの政治がスムーズに進むよう配慮したんですね。

昨日、旧フセイン政権で活躍していたエリートを使わなければ復興はままならないという話を書きました。ドイツの話はイラクとは大きく状況が異なりますが、エリート層に不満を持たせるべきじゃないというのは共通するのではないかなぁと思いますた。

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